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企業訪問

有限会社 川美せんべい本舗

路地奥の小さなお店のこだわり

2016/07/28

白楽駅から六角橋商店街を抜け、サリサリカレーの先に川美せんべい本舗の案内看板が見える。看板の指示に従い、右折すると路地奥に重厚な木製看板のお店と工場があった。
ここのせんべいはすべて手焼き。焼くのは石川雅章社長だ。電熱石釜に合わせ網に挟んだ生地(うるち米を粉にして蒸し、つぶして薄く伸ばし、乾燥させたもの)を入れ、出して、ひっくり返し、また入れるという作業を繰り返しながら両面を丁寧に焼いていく。焼きあがったせんべいに、しょうゆを付け、乾燥させ、袋に入れて出来上がり。
「せんべいを焼くのは私ひとりですから、日々健康に気を遣っています。」
還暦を迎えられた石川社長、合わせ網の重さだけでも2kgくらいあるらしく、それを何百回も繰り返す仕事。毎日筋トレにも精を出しているとのこと。

伝統の味を守り続けて

はけ付けせんべいはまさに元祖(しょうゆ、ごまの2種類)。焼きたてのせんべいに、はけで秘伝のしょうゆを二度ぬりする。アツアツのせんべいに、ジュワ-ッとしょうゆが染みる。噛みしめるごとにしょうゆの芳ばしさが口いっぱい広がる。
その他、錦、磯の香、コブ、ざらめ、甘辛、七味、青のりなど。
人気商品は、はけ付けしょうゆ、ざらめ。
デパートなど大規模店舗での販売はしていない。六角橋の店舗でしか買えない。それでもわざわざ買いに来られる固定客、リピーターに支えられているのだ。またネット販売も行っているので、全国から注文が来るようになった。

先代社長の奥様のアイデアから

今では1枚1枚小袋包装が主流になっているが、昔はむきだしのまま地球瓶という壺のようなガラス容器に入れて販売されていた。だから湿気るのも早かった。そこで先代の奥様、恵美子さん(石川社長のお母さんですね)が、1枚ずつ小袋のビニール袋に入れることを思いついた。周囲からは「コストがかかるし、大変だ」と反対されたそうだが、お客様の評判もよく、今では、あられを小袋に入れた「茶の友」という商品が人気となった。しょうゆ味、塩味、甘口、辛口、揚げ物、他50種類以上の味が楽しめるようになり、好きなものをザルに取って買うことが出来る。

地域とともに

川美せんべい本舗の創業は昭和29年。創業者である故石川節雄氏と奥様の二人で、石川の”川”と奥様の恵美子の”美”をとり「川美せんべい」と名付けた。60年を超えて地域に愛されている銘菓である。創業時は孝道山の下に店を出した。そして現在は六角橋に店舗を構えている。
二代目の石川社長は、「車で行けばデパ-トやス-パ-で何でも揃う時代の中、こんな路地奥の小さなお店に足を運んでくれるお客様に感謝しています。そのお客様と会話をし、笑顔で帰って頂く事も大切にしています。これからもこの地で、地域の皆様と明るく元気に、充実した日々を送っていきたいですね。」と結んだ。

有限会社川美せんべい本舗

代表取締役 石川雅章
住所 横浜市神奈川区六角橋2-3-3
電話 045-491-1071 FREE
営業時間 午前9時~午後6時
定休日 日曜・祝日